「早くやらなければ!」とわかってるのに、ついつい先延ばしにしがちな「実家片づけ」は、“親が元気なうちに取り組むことが何よりも大切”というのは、最新刊『「介護」「看取り」「相続」の不安が消える! 実家片づけ』を出版した、片づけアドバイザーの石阪京子氏。実家に溢れるモノを整理し、お金を把握することで、親子ともに幸せになれるそのノウハウを、本書から抜粋・編集してお伝えします。
片づけでは要・不要を判断するのは持ち主
片づけでは要・不要を判断するのはモノの持ち主です。「実家片づけ」の際も、実家にあるモノは「親のモノ」なので、要・不要の判断は基本的には親がします。
では、子どもは何をするのか? モノを運んできて親の前に並べたり、家具を移動させたり、粗大ゴミを収集センターへ運んだりという、体を使う作業に専念します。
つまり、親は頭を動かし、子どもは体を動かす、ということです。
「頭の作業」と「体の作業」を分けるのが片づけのコツ
親は体力がないから役割分担しているという意味合いもありますが、実は、どんな片づけであっても、頭の作業と体の作業を分離するのは最もスムーズに片づけが進むやり方なのです。
自宅の片づけでも、要・不要をジャッジしながら、不要なモノをゴミ袋へ入れていくというやり方でやっていると、ものすごく疲れてしまうことがあります。その原因はズバリ、頭と体を両方同時に動かしているからです。
実は、頭と体を同時に使うというのは、非常に疲れる行為。要・不要を判断することは決断の連続のため頭が疲れますし、「いるかな? いらないかな?」と右往左往しながら作業を進めることで無駄な動作が増えて、体も疲れます。しかも時間がかかるので、なかなか片づけも終わりません。
だから、片づけをスムーズに進めるためには、頭と体を分けて作業することが大事。一人で行う場合は、部屋の写真を撮って、まずは写真を見ながら不用品を判定し(頭の作業)、その後、不用品を一気に片づける(体の作業)のが正解です。
実家片づけでは、頭を動かす人(親)と、体を動かす人(子ども)を分けることで、それぞれ一つのことに集中することができます。作業はシンプルであるほど疲れにくいし、時短になります。
*本記事は、石阪京子さんの最新刊『「介護」「看取り」「相続」の不安が消える 実家片づけ』から、抜粋・編集したものです。