また、「A:これまでの経験(学業など)を生かして成長できる」組織がいいか、「B:これまでの経験(学業など)とは無関係に、ゼロから学べる」組織がいいかという設問では、「A」「どちらかといえばA」が増加傾向にあり、25年卒では、その合計が61.8%でした。すでに自身が持っているスキルを生かし、さらに伸ばしていける職場環境を好む傾向が読み取れます。
成長とストレスのバランスについて、「A:短期で成長できるが、体力的・精神的なストレスもかかる」か、「B:短期での成長はしにくいが、体力的・精神的なストレスがかからない」かを聞いたところ、「B」「どちらかといえばB」の回答が69.5%となり、ストレスのかからない職場を好む傾向は経年で変わりません。一方で、この数値は24年卒から5.1ポイント減少しており、短期での成長を求める学生が去年よりも増えていることがわかりました。
成長志向の一方で
ワークライフバランスも重視
続いて、ワークスタイルについて、「A:様々な仕事を、短期間で次々に経験する」か、「B:特定領域の仕事を長期間、継続的に担当する」かを聞いたところ、「B」「どちらかというとB」が54.2%となり、24年卒より4.5ポイント減っています。過去12年の経年で見ると、特定領域の仕事を長く担当したいという声は年々増えていましたが、25年卒では「A」と「B」がほぼ同数という結果になりました。特定領域の仕事を通じて経験やスキルを重ねキャリアの軸にしたい、という学生もいれば、経験する仕事の種類を増やしたいという人もいて、希望する働き方の多様性が広がっていると考えられます。
成長志向が高まる一方で、「仕事はあくまでも人生の一部」「プライベートも充実させたい」という意向から、ワークライフバランスを重視する流れも強まっています。
「A:仕事と私生活のバランスを自分でコントロールできる」組織か、「B:仕事と私生活は区別なく、一体として働ける」組織か、という設問では、「A」「どちらかといえばA」が圧倒的に多く、25年卒は85.5%でした。24年卒の数値より3ポイント減少しているものの、過去11年ではずっと8割前後にのぼります。