生後まもなくの赤ん坊は睡眠・食欲・身体の動きをコントロールできず、寝たり起きたりをランダムに繰り返していますが、1歳ごろになると朝目覚め、夜眠り、起きている間に姿勢を維持してからだを動かすようになります。5歳くらいまでには、どんな子でも、夜は寝て、朝は起き、1日3回は食事をする、という生活のリズムが自然とできてくる。
そこで親は安心してしまうのですが、実際には、親が無理やり起こしているから起きるのであって自ら目が覚めていなかったり、「早く寝ようね」と必死に寝かしつけているから寝ているだけで、自分から眠りについているわけではなかったりしませんか。食事にしても、親の生活時間に合わせて「ご飯の時間だよ。さあ食べて」と食べさせているだけで、「お腹すいた、食べたい」と思って食べていなかったりします。そこが問題です。
「原始人の脳」すなわち「からだの脳」を育てるときに大事なのは、本当にその子自身が自発的に、お腹がすいたり、眠くなったり、シャキッと目が覚めるような脳になっているのかという点です。