強盗犯がターゲットにするのはどんなところ?
強盗が好む店舗の条件

 強盗は、暴力や脅迫を用いて他人の財産を強奪する犯罪です。こうした強盗犯がターゲットとなる場所を選ぶ際は、空き巣と同様に、逃げやすく捕まりにくい場所であるかどうかが重要な要素となっています

 たとえば、イギリスでの734件の銀行強盗について分析した調査では、一度被害に遭った支店の50%が3年以内に再び被害に遭っており、中には6年間で5回も強盗に入られた支店もありました。その一方で、同じ町にありながらまったく被害に遭ったことのない銀行も存在しており、明らかに強盗犯に狙われやすい支店があることがわかります。

 犯人がターゲットを決める要因としては、防犯システムが十分でない、店舗の前に車を止めやすい、身を隠せる場所がそばにある、逃走ルートが複数ある、逃走を困難にするような交通量の多い交差点や鉄道の踏切がない、警察からのアクセスが悪いといったことが挙げられ、これらの条件が揃っている場所が狙われやすいと考えることができます。

 なお、強盗犯はその計画性と衝動性の有無によって大きく「プロフェッショナルタイプ」「盗賊タイプ」「カウボーイタイプ」の3つに分類することができますが、金融機関やコンビニの強盗は意外と素人による犯行が多く、その多くはのちに検挙されてしまいます

武装強盗犯の分類と狙われやすい条件
日本における武装強盗の分類

(1)プロフェッショナルタイプ(計画性あり・衝動性なし)
現場周辺の下見や逃走経路の確認といった、周到な準備を行った上で、民家などに押し入るプロの犯人。

(2)盗賊タイプ(計画性あり・衝動性あり)
犯行を行うに当たっての用意は周到だが、現場でコントロールに失敗してしまう犯人。金融機関強盗によく見られるタイプ。

(3)カウボーイタイプ(計画性なし・衝動性あり)
準備もせず、変装もしないままコンビニなどに押し入るタイプ。金銭獲得や逃走に失敗する可能性の高い、素人の犯人。