次に、私が大事にしているのは、指摘や注意の“順番”です。
上司として、また同僚として、ミスや失敗など、相手にとってマイナスな点を指摘する場面となれば、よりデリケートな心遣いが必要になります。人間は悲しいもので、先にマイナスなことばかりを言われると、心を閉ざし、折角の提案にも聞く耳を持たなくなります。
マイナス点を指摘する際に
大事な話の順番
それほど“順番”というのは大事であり、指摘や注意によって互いの間に共感を育んでいくためにも、この点をぜひ重視していただきたいものです。
上司が部下を注意するにしても、次のAとBでは言われた側の受け取り方には大きな差が出ます。
A「君はいつも早く出社して仕事の準備をしているのは、とてもいい姿勢だね!」とプラス面を評価した上で、「あとは、会議の場などでもその積極性が出せれば最高なんだけどな」と改善点を指摘する。
B「君は積極性が足りないねえ、そんなことでは困るな」とマイナス面をガツンと指摘したあとに、「まあ、朝は一番に出てきて準備をしてるようで、そういうところはいいけどね」とプラス面を付け足す。