「すぐに諦めてしまう子」の対応策
境界知能の疑いがあるときはどうするべき?
大雑把な目安ではありますが、境界知能の子どもの発達年齢は、同年齢の平均的な子の7~8割程度だと言われています。仮に小学2年生の8歳の子であれば、だいたい6歳ほど。幼稚園児が小学2年生に混ざっているようなものなので、勉強に困難を感じる子が多いです。
もし子どもに境界知能の疑いがあるなら、保護者がすべき対応策は「まだ小さいから様子を見よう」と静観するのではなく、早い段階からアクションを取ることです。
境界知能の子は、苦手な部分があっても、トレーニングである程度伸ばせる可能性があります。自治体の教育センターや発達に詳しい専門家に相談し、子どもの状態や特性を把握し「アセスメント」(次ページの図参照)してもらいましょう。そして、学校側と一緒に、今後の具体的な対応策を検討してください。
もうひとつ大切なのは、子どもに対して前向きなサインを送り続けることです。具体的には、まず本人が自信を持てる何かを見つけてあげることです。
もしその子に得意な科目があるのなら、日ごろから得意分野についてほめる機会をつくったり、本や図鑑などを渡して積極的に勉強に取り組める環境を整えたりすると自信を育てることにつながります。