そこまで制度を整えたうえでのダブルディプロマならばいいと思いますね。内容はそれぞれの学校で違いますので、費用面※も含めて(同時にふたつの学校に在籍していることになるので、プラスアルファの費用がかかるため)確認が必要です。
――国際教育だけでも様々なプランがあるんですね。
中高一貫校とひとくくりにはできないほど、今は実に多様です。ただ、申し上げたように海外研修でどこに何の目的で行っているのかも、学校選びのポイントになります。
学校がどういう人間に育てようとしているかが表れますし、調べていくうちに、保護者自身が子どもにどれくらいのレベルの国際教育を受けさせたいのかがはっきりしてくると思います。
中学受験が過熱する必然
親が公立に期待できない理由
――少子化、さらには円安と物価高による家計への圧迫などのマイナス要素がありながらも、首都圏を中心とする中学受験熱は高いままです。2025年の受験予想をどう見ておられますか?
10月の4大模試※の受験者数は前年の同時期よりも微増しています。
(※「サピックスオープン」「四谷大塚合不合判定テスト」「日能研 全国公開模試」「首都圏合判模試」のこと)
さらに、模擬試験を受けないで入試本番に挑むライトな中学受験層も増えています。英語入試とかプレゼン型入試といった特殊な入試を受ける人たちには模試は必要ないですから。
そこから予想すると、やはり受験者の総数は減らず、しばらくは狭き門のままである可能性が高いと読んでいます。
――中学受験をさせる親の中には、地元の公立中学へは行かせたくないと考える人も多いように感じます。公立中学校と私立中高一貫校との違いは何でしょうか。
地元の公立ではなく、私立中学の受験を決意する理由としては次の4つのことが挙げられます。
1つはやはり私立中高一貫校が大学受験においては断然優位であることです。