あの大敗から何を学ぶか
国民の声を聞くことが大事

谷垣 そうですね。振り返ると、私らがまだ自民党の政治に参加していない時期も含め、自民党が国民に非難されることが度々ありました。われわれの記憶では、例えばロッキード事件がすごかった。わが家でいえば、おやじはロッキードの後の選挙で落選しています(編集部注/父・谷垣専一は1976年の総選挙で議席を失った)。

 それから、私もこのとき苦しかったなと思うのは、リクルート(編集部注/1988年6月に発覚した大規模汚職事件。翌年6月、竹下内閣の総辞職に発展した)や金丸信元副総裁が逮捕された事件(編集部注/金丸は1993年3月6日に脱税容疑で東京地検特捜部に縄を打たれた)の後の選挙ですね。当時、われわれは比較第一党は譲らなかったけれども、細川護煕政権で10カ月、野に下った。私はあのときの選挙でなんとか当選できましたが、非常に苦しい選挙でした。

 そして、私どもが野党になった2009年の選挙ですね。ここでも私はなんとか当選しましたが、あのとき近畿の小選挙区で当選できたのは、私と二階俊博さんだけだったんですよ(編集部注/「政権交代」のシングルイシューを掲げた民主党に風が吹き、自民党は181議席減の大敗を喫した)。

大島 私の初当選同期では、私と二階さんしか当選できませんでした。極めてきつかったですね。