立候補した政治家には必ず対立候補がいて、対立する側の支援者は少しの隙を突きまくるものだし、中傷やデマが流されることもある。血で血を洗うような世界である。
そして、現在のネット界隈がいとも簡単に「炎上」する世界だということは、3週間でもSNSを運用すればわかることである。ほとんど煙のないところにだって火がつけられることがあり、そしてひとたび火がついてしまえば、ネット上に残してきた過去の「証拠」を洗いざらい調べられ、一つ一つを突きつけられる。そんな例はこれまでにも山ほどあった。
常に一触即発といっても過言ではない政治とSNS運用。少なくとも後者には長けているはずの女性社長が、なぜあのような、屈託のない投稿を行ってしまったのか。
これは筆者の個人的な想像だが、女性社長はこれまで仕事でさまざまなSNS運用やネット上での広報PRを手がけてはいても、自身のnoteやInstagramが業界外の人からそこまで注目されることがなかったのではないか。
だから今回も、あくまでも近しい業界の人や、親しくしてきた人への「ご報告」のような気持ちで、noteをしたためたのではないか。少なくともあのnoteは、対立候補を支持した人が見たらどのような気持ちになるのかという視点が欠けていた(さらには、斎藤知事を支持した人をも微妙な気持ちにさせた)。
エコーチェンバーとは恐ろしいもので、炎上してしまう投稿も、最初は仲間からの賞賛コメントや共感リプライばかりだったりする。炎上するまでは、本人やその半径5メートルにいる人たちは、その「ヤバさ」に気づけないのだから本当に恐ろしい。
「自分は大丈夫と思っていたのに……」
同じ轍を踏むな、他山の石とせよ
さて、しかし当該noteに呆れるのはほどほどにして、ここは他山の石としたいところだ。ネット運用に少しでも関わっていたり、あるいはSNSで自分の仕事をPRする必要がある人であったりすれば、同じ轍を踏む可能性はあるし、「まさか自分は大丈夫だろう」と思っている人ほど危ない。