F:2026年に新しいジャガーを買う人たちは、いまどんなクルマに乗っているとお考えですか?

G:彼らはいまどこに住んでいるか。どんな事に興味があるか。どんな考えを持っているか。彼らを惹きつけるにはどうしたら良いか。マーケティングに関しては、そういうことを重視しています。A社なのか、B社なのか、はたまたC社なのか。我々は他社のブランドに乗っている人に対してどのようにアピールしていくかという観点からクライアントを考えることはありません。「その人はどんなクルマに乗っているか?」を調査するよりも、「その人はどんな人か?」という事を理解するほうがはるかに重要なのです。

新ジャガーのEV、価格は2220万円

F:車両価格はいくらになりますか?

G:現地価格のポンドで言うと、約12万ポンドになります(邦貨計算で約2220万円)。このクルマ1台で、旅行から日常の買い物まで、全てのシーンをカバーすることができます。しかし新しいジャガーのクライアントの多くは、複数台持ちになると予想しています。一家に1台という家庭は珍しいと思います。この価格帯のクルマでよく見られるのは、クライアントがさまざまな用途のために、さまざまなクルマを持っているということです。新しいジャガーに、どうぞ期待してください。楽しみに待っていてください。日本からわざわざ起こしいただいて感謝します。ありがとう、ありがとう。

“批判8割”のジャガー新ロゴにイーロン・マスクも思わず反応…2220万円の新モデルは誰が買う?担当者に直撃!【写真多数】ご覧のように、コンセプトモデルのドアはガルウィングである。26年に発売される4ドアGTは普通の横開きになるはずだ
ルーフには新たなデザイン要素として採用された「ストライクスルー(Strikethrough)」と呼ばれる16本のストライプが配されているルーフには新たなデザイン要素として採用された「ストライクスルー(Strikethrough)」と呼ばれる16本のストライプが配されている

 Rawdon Glover氏はフォルクスワーゲングループで13年、JLRに来てから12年。自動車業界のベテランだ。イギリスはもちろん、北米でも活躍されていたとのこと。長いキャリアの中でも、今回の「ジャガー再出発プロジェクト」がもっとも刺激的でエキサイティングだと話す。「我々の持つユニークさを、とくとご覧あれ」と。

 わずか数分の短いインタビューだったが、リブランド、リスタートへの強い意気込みが伝わってきた。新生ジャガーに、大いに期待したい。