出来る子と違って
「朝学習」が続かない…
Q6
朝に勉強すると良いと聞きます。うちの子はどうしてもできません。
A6
私は、朝に親子喧嘩をするくらいなら「朝学習」を必須にしなくても良いと思います。一日の始まりがマイナスからスタートするのは、親子ともども心身にはよくありません。もし、学習するにしても「10分間の漢字練習や計算練習」などの負担が少ないものだけでも良いのではないでしょうか?
中学入試は「出来る子」「やれる子」のやり方を全部真似する必要はありませんし、むしろ各家庭の事情が違うわけですから、合わないやり方を取り入れても弊害の方が大きいと感じています。夜型もいれば朝型の子どももいます。少なくとも、朝学習を無理強いすることで睡眠時間が削られてしまい、体調に悪影響がないようにしなくてはなりません。
また、「入試本番に備えて早く起きる習慣をつける」のが目標なのか、「朝に学習して学力を上げる」というのが目的なのか?をしっかり区別して考えるのも大事なことです。
前者を目的として成功した事例をお伝えします。教え子の家族に、朝に「ゲームや録画していた好きなアニメを観る」というルールを決めた人がいました。その代わり、寝る前はきっちりと漢字の書き取りや計算問題をやります。やらないと、朝のお楽しみはできません。朝は登校時間が決まっているので、ダラダラとゲームやアニメを観続けることもない点もメリットです。
子どもが「中学受験を辞める」と
言い出したらどうすればいい?
Q7
入試直前になって、子どもが「中学受験を辞める。仲の良い友だちと公立中学校に行く」と言い出しました。
A7
小6は学校行事も多く、クラスの友達との絆も深まります。また、東京都内の中央区、文京区、港区などでは中学受験率が学年の5割を超えるような小学校も存在するものの、全国的に見るとこれは少数派です。
相談の子どもの発言は「受験に全落ちしたらどうしよう」という不安や、勉強時間が増えて、プレッシャーが重なって出てきた言葉だと思います。
親は「ここにきて何を言い出すの!」と叱ることなく、しっかり話を聞いてあげると良いでしょう。急に言われると驚きますが、“入試直前あるある”の一つです。
「地元で暮らしていたら、仲の良い友達との関係は続くと思うよ」など、悩みを一つ一つ解きほぐしてあげるように語りかけてみてください。どうしても家庭内で解決できない場合は、塾の先生などに相談してみましょう。同じようなケースを経験されているはずです。
参考までに、以下に東京都23区と武蔵野市など26市の中学受験率をご紹介します。