しかし、こうした紫外線対策は、ときとしてビタミンDが体内で生成されるのを遮断し、ビタミンD不足を招く原因となってしまいます。紫外線に当たることは、シミやそばかす、シワの原因にもなり、皮膚がんのリスクでもあるのでおすすめはしません。メリットとデメリットを理解した上で、紫外線と上手に付き合っていくとよいでしょう。
日光に当たる機会が少ない人は、特に意識をしてビタミンDを摂る必要があります。ビタミンDを含む食材を積極的に食べるようにしましょう。
油と一緒に食べると
吸収率がアップ!
ビタミンDは、脂溶性のビタミンなので、油と一緒に摂ることで吸収率が高まります。また、熱に強い性質があるため、加熱しても損失が少ない栄養素です。ですので、調理する際は、炒め物や煮物などがおすすめ。揚げ物は脂質の摂り過ぎなどのリスクがあるので、控えめにしましょう。
摂取量の目安は、卵はできる限り毎日食べ、それ以外に、鮭、サーモン、イワシのいずれかを1日おきに1回あたり約100g食べられるといいでしょう。
しかし、魚が苦手な場合など、食品だけでビタミンDを摂るのが難しい場合もあると思います。そんなときは、サプリメントの活用もひとつの手段。ただし、サプリメントはメーカーによって品質に大きな差があるので、信頼できるサプリメントを選びましょう。心配な場合は、まずは医師に相談し、検討するとよいでしょう。
魚の脂が脳を守る!
脳の発達に欠かせない栄養素
脳を活性化させることで知られるDHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)。「頭がよくなる栄養素は何?」と聞かれ、まず真っ先にDHAやEPAが思い浮かぶという人も多いかと思います。
しかし、実際に私たちの体の中でDHAやEPAがどんな働きを担っているのかというと、よくわからないという人も多いでしょう。そんな方のために、まずはDHAとEPAの基本的な働きについてご紹介します。
DHAやEPAは、どちらもオメガ3系脂肪酸と呼ばれ、マグロやアジといった青魚に多く含まれる脂肪酸(脂質)です。脂質は肥満の原因となるなど、体に悪いイメージがありますが、すべての脂質が体に悪影響を及ぼすわけではないため、体に悪い油を控え、体によい油を必要な量摂取することがとても大切です。
油をまったく摂らないのはNG
体によい油をかしこく摂取
脂質は構造の違いにより、大きく「飽和脂肪酸」と「不飽和脂肪酸」に分けられます。「飽和脂肪酸」は、ラードやバター、肉の脂、鶏皮など、動物性の脂に多く含まれ、常温で固まるという性質があります。飽和脂肪酸は摂り過ぎると、肥満を招き、高血圧や糖尿病、慢性腎臓病といった生活習慣病を招く原因となります。