私は最初、真ん中のランクの黒毛和牛でお願いしました。そして割り下をかけ、レアのいい焼け具合になったところで取り皿に盛り付けていただきます。
生卵は「真っ赤卵(まっからん)」というブランド卵で、黄身の色があざやかなオレンジ色なのが食欲をそそります。食べ方は自由ですが、私の場合は溶き卵にさっとお肉をくぐらせて、白米の上にのせて頬張ります。
「これは美味しいですね」
10月に記事を書いたときに思い描いていたような笑みがおもわずこぼれました。期待どおり、そして想像していたよりもずっと美味しい料理でした。
追加肉が注文できるので米沢牛も注文しました。こちらは陳腐な表現になりますが「飲める牛肉」という食感で、まさに至高のひとくちでした。
食間の口直しで京都から取り寄せた白菜の漬物に軽く醤油をかけて食べ、その後はまた肉を愉しみます。肉好き、そして炭水化物好きの私にとっては、極上の牛肉だけをひたすら食べ続けられるのは至福のひとときです。
そして私見ですがすき焼きに野菜を入れるのは野暮だとも思っています。鍋に野菜の水分が入るので、普通の老舗のすき焼きコースでは最初と最後で肉の味が変わってしまうのです。『すきはな』ではそれを気にする必要がありません。
最後は卵をごはんにかけて卵かけごはんとして食事を〆ます。そこにのせるあおさが秀逸で、卵かけごはんの風味を際立たせてくれます。
デザートはよつ葉乳業のソフトクリーム。来店してからお会計まで約30分の幸せなひとときでした。
翌日、私もそれなりに多忙ですが、記事の公平性をたもつために閉店間際のお店に滑り込みで来店して一番安い国産牛も注文しました。