詰めが甘くて失敗を繰り返す部下…「デキる上司」なら何と注意する?写真はイメージです Photo:PIXTA 

人に好かれるも嫌われるも、真意が伝わるも伝わらないも、一目置かれるも軽く見られるも、すべては使う言葉次第。クイズに挑んで、ワンランク上の「大人の言い換え力」を身につけましょう!(クイズ制作/石原壮一郎)

クイズ

 若い部下のA君は、肝心なところで詰めが甘い。得意先への「最後のひと押し」の連絡を怠って、決まりかけた大きな商談をフイにした。しかも、同じ失敗は2度目である。

「学習しないヤツだな。いい加減にしろ!」と怒鳴り付けたいが、それだと委縮させるばかりで成長につながりそうにない。部下を伸ばす「できる上司」のひと言はどれ?

(A)「前回の失敗を反省してないってことだね。まずはそっから始めようか」
(B)「今回、残念な結果になった原因と今後の改善策を一緒に考えてみよう」
(C)「もう少し丁寧に仕事をする癖を付けたら、持ち味が生かせると思うよ」

正解は……

B

× (A)「前回の失敗を反省してないってことだね。まずはそっから始めようか」
◎ (B)「今回、残念な結果になった原因と今後の改善策を一緒に考えてみよう」
△ (C)「もう少し丁寧に仕事をする癖を付けたら、持ち味が生かせると思うよ」

解説

 部下というのは(ほとんどの場合)「期待を裏切る存在」です。それは部下に責任があるとは限らず、こっちの期待や要求が的外れというケースも少なくありません。

 それはさておき、この状況で大切なのは、今後は同じ失敗をしないように肝に銘じさせること。強い言葉で叱責するのは、上司の自己満足です。ここはBのように、二度目ということにはあえて触れず、自分の失敗と向き合わせつつ何をすべきかを考えさせましょう。

 Cだと、何をどうすればいいのか自分では気づけない可能性があります。Aは過去の話を蒸し返して、あらためて責めているだけ。抽象的に「反省しろ」と言われて、自分の成長につながる反省ができるぐらいだったら、そもそも同じ失敗を繰り返したりはしません。

詰めが甘くて失敗を繰り返す部下…「デキる上司」なら何と注意する?