絶対に続ける!…過度なプレッシャーで
やる気を削がないよう注意

 たとえば毎朝5分、英語学習をしてみる。これを数日続けてみて、気に入ったら、あるいは自分の生活にフィットしそうならそのまま習慣として続ける。ただし気に入らなければ潔くやめて、次の新習慣導入にチャレンジするのである。

 肝要なのは「絶対に続ける・やり切る」と自分に過度なプレッシャーを与えないことである。義務感は行動を始める上で一定の役割を果たしてくれるが、モチベーションの維持にはそこまで大きく寄与しないし、義務感を裏切ったときのダメージが大きいので少しリスクがある。

 たとえば3日目に寝坊して5分の英語学習の時間が取れなかったら、それだけでやる気が削がれ、「もうやらなくていいや」となってしまいがちなのである。そして「自分に新習慣は無理だったな」と結論付けて、変化のない日常に戻っていく。

 筆者自身はかなりだらだらした人間なので、だらだらした人の人間味をこよなく愛しているが、「デキるビジネスパーソン」的なマインドセットにはだらだらのしすぎもよくないので、義務感をコントロールして過度な重圧を自分にかけないことも大事である。

 ゼロか100かでなく、50くらいのそこそこを維持することに強みがある。特に完璧主義の人は「ゼロ or 100」に陥りやすいので、50の状態にいる自分をぜひ許容されたい。

「朝の5分」にすることで言うと、英語学習やストレッチなんかはいかにも建設的で素晴らしいが、「身の回りの片づけ」もかなりおすすめである。これは習慣化コンサルタントの古川武士氏がその効果を伝えている。

 古川氏自身は毎朝15分の片づけを実践しているそうで、これによって「家が綺麗」「1日が爽快になる」「一気に活動スイッチが入る」といったメリットを挙げている。

 もう起床直後から15分のタイマーをかけて動き始めるのである。起床直後はぼんやりした頭でスマホやコーヒーと行きたいところだが、この「起きてすぐに片付け」にはそれとはまったく別種の気持ちよさ――爽快感がある。