![ボルボEX-90](https://dol.ismcdn.jp/mwimgs/9/7/650/img_978d530d56793162e34b86c85de5e4d9238404.jpg)
電動化を積極的に推し進める
ボルボの方向性を象徴するモデル
EX-90は、ボルボの新しいフラッグシップSUVであると同時に、電動化を積極的に推し進める同社の方向性を象徴するモデルである。それはエクステリアデザインにも端的に表れている。
たとえば、従来のフロントグリルに相当する部分は、もはや“グリル”とは呼べないフラットなパネルで覆われるとともに、ボルボのトレードマークであるアイアンマークも、このフラットなパネルを前提とした新しいデザインに改められた。同様のデザインは、先にデビューしたEX-30にも採用されているが、これは両モデルがEV専用車種として開発されたことを物語っている。
ボルボのEVとしていち早くデビューしたC-40とXC-40は、エンジン車をEVにコンバートした関係で、フロントグリルをあとからフラットなパネルで埋めたデザインとされており、アイアンマークも“エンジン車時代”のものを引き継いでいた。つまり、C-40/XC-40とEX-30/EX-90とでは世代的に大きく異なっているのだ。
そうした違いはEX-90のハードウェアにも反映されている。
2016年にデビューしたXC90以降の現行型ボルボは、SPAもしくはCMAと呼ばれるプラットフォームのいずれかを用いてきた。EV専用モデルとして開発されたEX-90は、SPAをEV用に最適化したSPA2という新プラットフォームを採用。名前のうえではSPAの改良版との位置づけだが、担当エンジニアによれば、一部に流用パーツはあるものの、実質的には新規開発といっていい内容だという。