演じる人、歌う人、演奏する人、踊る人たちが報われる未来へ
もう一つの変化は、これまでの1dayパス制から、個別チケット制に切り替えること。「週末に訪れて複数のアトラクションを楽しむ」テーマパークスタイルから、「平日に訪れて1つの作品を楽しむ」劇場スタイルに移行することだ。それぞれの作品の体験時間は120分程度だから、シネコンで映画を楽しむ雰囲気に近くなるだろう。
![森岡毅の想定を超えた!? イマーシブ・フォート東京での観客の意外な反応とは?](https://dol.ismcdn.jp/mwimgs/8/4/500/img_6e283ac199c263c3b98dddf20deac0e2302812.jpg)
森岡氏には夢がある。このイマーシブ・フォートを、東京以外の日本はもちろん、将来的には海外でも展開することだ。
「演ずることや踊ること、歌うことの才能に恵まれ、子どものころからこつこつと努力してきた人たち、一生懸命頑張っている若者、年を取られてもそこで頑張っている人たち。エンターテイナーと呼ばれる人たちを私は尊敬しています。彼らが報われる社会になってほしい。デジタルが進む世の中では、彼らの生活は厳しくなっているのです。かつて日本中にたくさんあった、彼らが輝く舞台だった遊園地も、いまは次々と姿を消しています。大型テーマパークにマーケットが集約されて行っている。縮小するマーケットの未来の中で、演じる人、踊る人、歌う人、演奏する人たち、彼らが報われる場所を創り出したいのです。彼らが生き生きと生きていける未来であってほしい。エンターテイナーの人たちが誇りをもって人を喜ばせる舞台があるというのは大切なことなんです。我々の挑戦によって、その方々の未来にも寄与したい」(森岡氏)
エンターテイナーと呼ばれ、努力を続ける人たちへの森岡氏の深い想いが見て取れた。