ブラウンはインタビューの過程で、誰もが1つか2つのタイプのキャラクターに扮する遊びをする傾向があることに気づいた。自分に最もふさわしいと思えるキャラクターになりきることで、人は冒険心を解放する「遊びのパーソナリティー」を持てるようになるのだ。ブラウンはその研究を通じて、それを8つのタイプに分類している(図1)。
これが、遊び心に満ちた冒険心を持って仕事や人生に取り組むための第一歩だ。8つのキャラクターの中で、自分が最も共感できるものになりきって、仕事に取り組んでみよう。

「語り部」タイプの人は、退屈な仕事(無味乾燥で、用件だけを伝えるメールを書く)に遊び心を加えてみよう(メールの内容を、起承転結のある物語風の文章にしてみる)。「芸術家」タイプの人は、平凡な仕事(退屈な表計算ソフトにデータを入力する)を自己表現の機会に変えてみよう(図表などを多く取り入れた、視覚的にわかりやすい資料にする)。
自分の「遊びのパーソナリティー」が何かを探り、それに扮して行動すれば、子どものような冒険心を取り戻せる。良い気分でいるのが当たり前だった、あの頃の感覚が蘇ってくる。それは消えることなく、僕たちの心の中に眠っている。スチュアート・ブラウンが言うように、「遊びの本質を忘れず、それを日常生活に取り入れることは、充実した人生を送るために不可欠な要素」なのだ。