お父ちゃん、
大変な経験をしたなぁ
ところで、SNSでの反響がすごかった、ということを父に説明するのに、私はとても苦労した。何しろ父は、パソコンも、スマートフォンも持っていなくて、当然のことだけれど、ネットもメールも使ったことがない。固定電話には、留守番機能すら付いていない。そんな父にSNSをどう説明すればいいのか。
「お父ちゃん、わかる?私が原稿を書いているパソコンがあるでしょ。そのパソコンで、私がなんらかのメッセージを発信すると、いろんな人がそれを見て、反応してくる。アメリカだけじゃなくて、日本からも。それでね、私がお父ちゃんの漫画を写真に撮って発信したら、たくさんの人がそれを見て『いいね、いいね』と言ってくれて、いろんなコメントを送ってきてくれて……」
あんな説明で、父に理解してもらえていたかどうか、少々、いや、かなり心許ないけれど、とりあえず、
「そんなわけで『川滝少年のスケッチブック』が出せたんだよ」
と、締めくくっておいた。
アメリカ軍の戦闘機による機銃掃射を受けながら、田植えのあとの水田を泥まみれになって逃げ回って、九死に一生を得た父。
この文章を書きながら、思っている。
お父ちゃん、大変な経験をしたなぁ。
中東も、ウクライナも…
戦争は「過去のこと」ではない
東京都内の小学校の図書館の司書の方がSNSを通して、1枚の写真を送ってきてくださった。「小6の児童がこんな感想文を書きましたので、お目にかけたいと思います」――見るとそこには、鉛筆で書かれた可愛らしい文字が並んでいる。