「自分も、もっと数字に強ければ…」
日々の買い物や職場で「数字コンプレックス」を感じたことはないだろうか。「算数や数学は大キライ…」「できるだけ見たくない…」中には「数字はもう諦めた」という人もいるだろう。
しかし実は、「数字に強い」は生まれつきの才能ではない。数字に強い人は、無意識のうちに九九などの「頭を使わないラクな計算」を使って、面倒な計算をうまくサボっているのだ。
新刊『「数字がこわい」がなくなる本』は、数字に強い人の脳内を解明した一冊。数字に強い人が無意識にやっている「頭を使わないサボり計算テク」を知れる本書の中から、今回は「数字のとらえ方」について紹介したい。

【アメリカの人口は何人?】知らない人は数字に弱い二流。数字に強い“一流”はどう考える?Photo: Adobe Stock

「アメリカの人口」知っていますか?

アメリカの人口、何人?

 大統領選、為替、政治など、アメリカの名前を聞かない日はないくらい、毎日何かアメリカに関する話題がありますよね。

 ではそんなアメリカですが、実際に人口がどれくらいなのか、知っているでしょうか?

「数字に強い人」は、こういった時に数字でものを考える習慣がついています。今回はこの「アメリカの人口」をはじめに、数字に強くなるための感覚を磨いていきましょう。

よりわかりやすいイメージでとらえる

 まずは最初に答えです。

アメリカの人口:約3.3億人

「意外と多い」「少ない」どちらの感想を持ったでしょうか。「億」という数字の単位はプライベートの買い物などでは使わないので、なかなかイメージが湧きづらいですよね。

 もうすこしこのアメリカの数字について考えてみましょう。

3.3億(アメリカの人口)÷1.2億(日本の人口)≒3倍

 アメリカの人口の3億3000万人は、「日本の人口の約3倍」です。このほうが覚えやすいという人が多いのではないでしょうか。「アメリカは3倍」。数字だけを覚えるより、ずいぶんラクですね。

 このように数字と数字をひもづけるのがオススメです。

 では答えのイメージがつかめてきたところで、「数字の感覚」を磨いていきましょう。

数字に強い人は、自分の知識と数字を「くらべる」

 では、さっきの「アメリカの人口」ですが、これ、多いですか?少ないですか?

 なんとなく「多い」と感じる人は多いかもしれませんね。しかし、数字に強い人はここで次のように考えます。

インドの人口14億人とくらべると、少ない。
日本の人口1.2億人とくらべると、多い。

 そう、何とくらべるかによって、数の大きい・小さいは変わるのです。言われてみれば当たり前かもしれませんが、実は数字に強い人は、このように数字の意味を他の数字とくらべて理解しているのです。

これは、みなさんの日頃のお金の使い方についても同様です。プライベートにおける10万円の投資と、ビジネスにおける10万円の投資は同じ10万円でも価値が違いますよね。

 こういった、「くらべるための数字」を本書ではキーナンバーと読んでいます。大きな数字が苦手な人は多いと思いますが、こういった基準となる数字をいくつか知っておくだけで、かなり数字に対しての抵抗感がなくなるようになります。このキーナンバーで実質「数字に強い人」になることができます。ぜひ少しずつやってみてください。

(本記事は『「数字がこわい」がなくなる本』の一部に加筆・調整・編集した原稿です)