
実は日本の上場企業には「年収1億円」以上のビジネスパーソンが1109人もいる。果たして、どんな顔触れなのだろうか?また、諸外国に比べて低過ぎるという指摘もあるだけに、年収が高いこと自体は批判されるべきではないだろう。ただ、業績や株式市場からの評価が振るわないにもかかわらず、1億円ももらっているのであれば、従業員や株主は心穏やかではいられないかもしれない。そこで、ダイヤモンド編集部では上場企業3935社を対象に、年収1億円以上の経営陣を調査、業界ごとに実名でのランキングを作成した。特集『1億円以上稼ぐ取締役1109人の実名!上場3935社「年収1億円以上幹部」ランキング』(全24回)の#1では、化学業界のランキングを掲載する。(ダイヤモンド編集部編集委員 清水理裕)
化学業界は年収1億円以上が74人!
大手化学に富士フイルム、小林製薬、資生堂は?
化学業界に属する企業は多岐にわたる。社名に「化学」と付くような企業から、富士フイルムホールディングス(HD)や資生堂、ノエビアホールディングス、小林製薬などまでも含まれるからだ。
業態も異なるから市況や業績については一概に評価できないが、総じて「高年収の経営陣が多い」といえる。
ダイヤモンド編集部では、経営トップの会長、社長のみならず年収1億円以上の役員を対象に、高額な年収を受け取っている人物を業界別に集計した。1社から複数人が記載される場合もある。また、本特集では高収入を単純に批判する狙いはない。ランキングには、年収額に合わせて、PBR(株価純資産倍率)、ROE(自己資本利益率)、時価総額も掲載しているので、それらに「見合う年収」を得ているかの参考にしてほしい。
集計の結果、化学業界で「年収1億円以上」は74人いることが判明した。全業界の平均が33.6人だから、かなり多い。
では、どんな顔触れなのだろうか?トップの金額は、なんと9億円。その手腕は「経営の混乱で従業員と経営の乖離が生じた」と評価されているにもかかわらず、莫大な額となった。
ここまで挙げた企業のほかに、三菱ケミカルグループ、日本ペイントホールディングス、ユニ・チャーム、日本酸素ホールディングス、コーセー、アース製薬、信越化学工業、旭化成、三井化学、花王、レゾナック・ホールディングス、住友化学といった企業の幹部たちは、幾らもらっているのだろうか。上場企業全業界の平均と比較して水準は高いのだろうか。次ページで実名と共に、一挙に見ていこう。