先の見通しが、リーダーには必要
情報の出し方も大切
私は彼らに、「自分たちが各自の製造現場で何を思い、何を目標とし、何をしているかを、そのまま話してほしい」「君たちがやっている酒造りについて自信をもって話すだけで、お客様に大きな感動を与えます」と伝えました。
こちらからメンバーを選ばずとも、相思相愛みたいな人たちが集まって来るんです。話してみて何となく波長が合うとか、この人の言うことは分かるなとか、仕事の好き嫌いが合うといった感覚だと思います。
そのような人たちを巻き込んでいくには、情報の出し方も大切です。キーになるこの人とこの人には、前もって話しておかなきゃいけないとか、同志になってもらわなきゃいけないとか先の見通しが、リーダーには必要です。
2・6・2の下の2割の人たちについて言えば、良いと評価した人間を採用しているわけなので、最初から下の2割なのではありません。蜂の中にも働くのと働かないのがいて、働く蜂だけ集めても、やっぱり2・6・2に分かれると聞きます。それが自然界の法則なんでしょう。
やる気のある上の2割にだけ説明すればいいと言うと、残りの8割を切り捨てているように見えますが、仕事を動かしていくときはそういうものだと思います。組織全体が上手く回って成果が上がれば、下の2割の人たちも努力以上に優遇されます。だから、特に気を遣う必要はないんです。
