短距離での全力疾走やジャンプ、ダンベルやバーベル等を持ち上げるといった1分未満の短時間の強度の運動も、16~20時に実施すると好成績が発揮されます。骨格筋の筋力に、24時間のリズムがあることがその理由です。
筋力に24時間のリズムがあるのはなぜでしょうか?ヒトはミトコンドリアで作ったATP(アデノシン三リン酸)をエネルギー源として運動していますが、ATPの合成に24時間のリズムがあり、合成がピークになるのが23時頃だからです。
「血糖を下げるための運動」の
タイミングはいつが最適?
次に、目的を絞った運動について時間治療の観点からみてみましょう。
まず、「血糖を下げるための運動」のタイミングはいつが適しているでしょうか?
食後に高くなった血糖は、インスリンのはたらきによって細胞に取り込まれ、エネルギーとして燃やされます。糖を筋肉の細胞に移し始めるのが食後1時間くらいからなので、このタイミングで運動するのが効果的です。血液循環がよくなってインスリンの効果が高まり、筋肉細胞への移送効率が上がって、速やかに血糖値を下げていきます。
血糖を下げるための運動時間は、16~19時頃が最適です。インスリンのはたらきは、朝に比べて夕方に弱くなるため、インスリンの効力が低くなる夕方の運動は高血糖を抑える手助けとなり、糖尿病を予防することができます。
軽めの運動を2時間、週に3回くらいの頻度で16時頃からおこなうと、夕食後の血糖上昇がゆるやかになり、血糖を調節するインスリンやインクレチンが上昇して、朝9時の運動よりも効果があることが報告されています。
ただし、夜遅い時間の運動は体内時計の針を遅らせてしまうため、夜型の生活習慣を引き起こしがちです。夜型の生活を送る人は太りやすく、糖尿病の発症率も高くなるので、夜遅い時間の運動は避けましょう。
肥満や高血圧に悩む人は
いつ運動するべき?
「内臓脂肪」とは、内臓の周囲にたまる体脂肪のことです。メタボリックシンドロームのおもな原因として広く知られるようになった内臓脂肪を、効率よく落とすための運動時間はいつなのでしょうか?