ワークシート活用でポイントがわかれば
「阿吽の呼吸」ができてくる

 ワークシート活用のポイントをまとめると、

● ワークシートを用意する。その際、記入例を用意し、数式やリストなどを設定して「書いてほしい内容」をできるだけわかりやすく示しておく
● 定められた型にはめて、一度書かせてみる
● きちんと書けないなら、書けるように指導する(一緒に書く)。
● しっかり書いてきた人に対しては、実現性に向けて議論する。

 ということになります。

 また、こうやってワークシートベースで仕事のやり方について合意するという経験を積んだ部下に対しては、彼・彼女自身が率先して、彼らの部下や後輩に対しても同様に「ワークシートを使って指導する」ように指示しましょう。

 なお、ワークシートは、未来永劫必要なわけではありません。部下の仕事のスキルが上がり、独り立ちできれば、いちいちワークシートを使って確認するようなまどろっこしいことをしなくても良くなります。

 一緒に仕事をやっていくうちに、阿吽の呼吸、良い塩梅、がわかってきます。ひとたび、お互いの期待値がすり合わされば、抽象度の高い依頼もしっかりと理解されますし、実現性や実行方針に関する議論も、活発に行うことができます。

 部下との間にそういう関係性を築いていくことを目指して、最初のうちは、ワークシートを用いた具体的な依頼を心掛けていきましょう。