同じ要領で、早朝の雲海ツアーもあります。雲海というと、兵庫県朝来市の竹田城跡が連想されがちですが、山が連なり盆地が多い日本列島には、わざわざ登山をしなくても車でアクセスできて雲海を臨めるスポットが各地にあります。

雲海を眺めながらのコーヒー同書より転載

 星空ツアーのようにマイクロバスでお客さんを展望台まで送り、眼前に切れ間なく漂う雲海を見やりながら、温かいコーヒーで一息ついてもらう。これも、今までお金が落ちなかった時間帯にコストをかけずに提供できるツアーです。雲海に限らず、早朝でしか見られない絶景スポットがあれば一考の余地があるのではないでしょうか。

 また、夜間ツアーは、自然の鑑賞だけに限りません。例えば、宿泊施設の近場のスナック街へ客を送迎し、カラオケやママたちとの軽妙なトークを、はしご酒でもしながら楽しんでもらう。

 スナック文化も日本独特のものなので、外国人には新鮮に映ります。

 このように「地域の人々との酒を酌み交わしながらの時間」は、高単価な外国人観光客にも意外と人気です。宿泊プランに1万円程度のスナッククーポン券を組み込むなどすれば、宿泊施設外での消費額を上げる効果が生まれます。

夜の果樹園をライトアップして
大人向けのワクワク空間に

 ブドウやイチゴといった果物狩りは体験価値が高いプログラムで、しかも日本のおいしい果実をその場で味わえるということで外国人から人気です。とはいえ、開園は日中限定となりがち。そんな果樹園で、夜間のマネタイズに成功した事例があります。