自分の生き方や置かれた状況に「悩む人」がいる一方で、同じ環境にいても「悩まない人」がいます。ではどうすれば、「悩みやすい不幸体質」を卒業して、「絶対に悩まない人」になれるのでしょう。
その方法を教えてくれるのが、書籍『不自由から学べること ―思いどおりにいかない人生がスッとラクになる33の考え方』です。12歳からの6年間を「修道院」で過ごした著者が、あらゆることが禁止された暮らしで身につけた「しんどい現実に悩まなくなる33の考え方」を紹介。悲観でも楽観でもない、現実に対するまったく新しい視点に、「現実の見方が変わり、モヤモヤがスッと晴れた」といった声が多数寄せられています。この記事では本書より一部を抜粋・編集し、「悩まない人の考え方」を紹介します。

ハードなスケジュールにも、じきに慣れていく
ルーティーンだらけの修道院の生活は、私の思考をクリアにし、大切なものへと意識を向けさせてくれました。
修道院では毎日、分刻みで予定が決まっています。
ハードなスケジュールをよくこなしていたものだと、我ながら思います。
修道院に入った当初は、慣れない環境やこのハードなスケジュールに感情や思考がグルグルと混乱しました。
ですが当初は困惑した生活も、2~3ヵ月もすれば慣れていきました。
次に何をすべきかを考える前に、おのずと頭と体が反応して、無意識のうちに行動できるようになっていったのです。
何も考えなくても「体が勝手に動く」ようになる
無意識で日々のルーティーンをこなせるようになると、「次に何をやるか」で悩まなくなります。
朝起きる時間、準備の仕方、朝食、通勤途中に聞く音楽など、きっと皆さんにも日々のルーティーンがあると思います。
何も考えなくても勝手に体が動くほど、その習慣が身についている人もいると思います。家を出たと思ったら、いつの間にか会社に着いていた、あの感覚です。
やるべきことがすべて決まった生活を何年も繰り返していると、しだいに何も考えなくても日々を過ごせるようになるのです。
「言われたことをやる生活」は、とてもラク
「考えなくていい」というのは、じつはとてもラクです。
私は会社員とフリーランスの両方を経験していますが、独立した今でこそ思うのは、とりあえず言われたことをやっていればよかった会社員時代のほうが、ある意味ではラクだったなということです。
「明日は何時に起きよう」
「どんな服を着よう」
「どこで、どんな仕事をしよう」
独立してからは、日々こういったことを自分で考えて行動します。
そしてつねに、「本当にそれでいいのか」「他の選択もあったのではないか」と、自問自答しています。
1日の過ごし方を誰かに決めてもらえている生活は、ある意味ではとてもラクだったのだと、修道院時代を振り返って感じています。
(本稿は、書籍『不自由から学べること ―思いどおりにいかない人生がスッとラクになる33の考え方』の内容を一部抜粋・編集して作成した記事です。書籍では他にも、「悩まない人の考え方」を多数紹介しています。)