「あの人は結婚して子どももいるのに、なんで自分はひとりなんだろう……」「SNSで人の幸せを見るのがしんどい……」「同期は出世したのに自分は……」。
あなたも、「誰か」と自分を比べてつらい気持ちを抱えたことはありませんか。現在、心理カウンセラー・イメージコンサルタントとして大勢のクライアントを持ち活躍する瀧本紗代氏も、かつては「他人と自分を比べて」どん底で病にもなった経験があると言います。では、瀧本氏はどのようにして「比べる思考」を手放し前向きな人生を歩めるようになったのでしょうか。本記事では、その方法を紹介した瀧本氏の著書『「あの人」と「わたし」を比べない練習』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋、編集してお届けします。

「同僚の結婚式、断ってもいい?」迷ったらやるべき1つの行動Photo: Adobe Stock

少しでも「嫌かも」がよぎったら

私は、苦手なことは、ムリに頑張る必要はないと考えています。

でも、「苦手な科目こそ力を入れる」という学校教育を受けた人は、苦手なことこそ努力して克服するという考えになりがちです。

「頑張ることが美徳」とされる教育を受けてきた私たちは無意識に頑張ることが普通になってしまっているのです。

人間関係も同じです。

知らず知らずのうちに、「やらなければならない」と思い込んでいて、なんとなく断れない。

そんな「何か」があるときは、頭の中でモヤモヤと考えず、メリットとデメリットを書き出して可視化すると、自分の気持ちが見えやすくなります。

たとえば、友人に誘われた飲み会。

・そこに行くことで、自分にとってよい点(メリット)
=お喋りしてストレス発散できる。料理を作らなくて済む。

・そこに行くことで、自分にとってよくない点(デメリット)
=帰りが遅くなる。費用がかかる。いつも自慢話ばかり聞かされる。

のように書き出してみたら、どちらかというと、自分にとってよくない点が多いと気付くかもしれません。

そうしたら、2回に1回は断るなど、少しずつ手放すようにすればいいのです。

あまり親しくない、会社の同僚の結婚式なども同様です。

・そこに行くことで、自分にとってよい点(メリット)
=義理が果たせる。

・そこに行くことで、自分にとってよくない点(デメリット)
=お祝い金を渡さなければならない(そのお金で好きなものが買える)。長時間、拘束されて休日がつぶれる。会社の人たちばかりで気を遣う。

のように書き出すと、本当の気持ちが見えてきます。

「本当は行きたくない」とわかったら、他人の思惑より“自分の気持ち”を大切にしてあげてください

断るのに最初は勇気が必要かもしれません。もし言いづらければ、なんらかの理由を見つけて伝えるのもいいでしょう。

でも、実際にやってみると、あなたの心がスッキリと晴れやかになるだけでなく、あなたが心配していたほど、まわりから責められることがないのがわかるはずです。

自分がモヤモヤするものからは離れてよいのです。