仕方ない、手信号で行きましょう

大鳴門橋を通過、淡路島から四国に渡る大鳴門橋を通過、淡路島から四国に渡る Photo by A.T.

高:仕方がない。手信号で行きましょう。右折はフェルさんが窓から手を出して。左折は僕が手を出します。

 まさかの手信号。インターネット全盛のこの時代に、まさか手信号を出すことになるとは思わなかった。AD高橋氏が高松のディーラーに連絡を入れる。早速見てくださると快諾をいただいた。しかし、まずは荷物だ。

 高速を下り、高松市内を抜け、オーディオ名人・浅野氏のご自宅に向かう。しかし、市街地でウィンカーが作動しないのは思いの外ツラい。

 クルマの窓から手を出して合流する姿はまるでヤカラである。違うんだ。そうじゃないんだよ。路行くクルマ1台1台に釈明したい。

 方向指示器は、自動車の数少ない意志表示装置。その重要性を嫌というほど思い知った。まさに這々の体で浅野宅に到着した。ツラかった……。

巨大スピーカー、アンプ、プレーヤーを積み込む

浅野さん(以下、浅):クルマはこれですか?ハイエースで来るのかと思っていました。全部載るのかな……。スピーカーだけでなく、アンプもプレーヤーも大きいですからね。

 巨大なスピーカーに腰が引ける。更にホーン。プリアンプ1台にメインアンプが2台。レコードプレーヤーに電源安定装置。すでに梱包は済んでいる。

浅:スピーカーの箱は頑丈ですから、上に何を載せても構いません。比較的軽めの段ボールを上に乗せて、締め具で固定しましょう。

 3人で荷物を積んでいく。巨大なスピーカーを横に寝かせ、その上の段ボールを縛り付け、床にはアンプとプレーヤーを置く。何とか収まった。

3人で荷物を積んでいく3人で荷物を積んでいく
巨大なスピーカーを横に寝かせ、その上の段ボールを縛り付け、床にはアンプとプレーヤーを置く巨大なスピーカーを横に寝かせ、その上の段ボールを縛り付け、床にはアンプとプレーヤーを置く
収まった!収まった!

浅:すごいな。本当に入ってしまった。最初見た時はこのクルマじゃ無理だと思ったんですよ。何というクルマですか?

F:シトロエンのベルランゴです。もともとは商用車なので、荷物をたくさん積めるんです。荷室容量は2693リットルあります。