ニセコ ボッカの建物は分厚い断熱材で覆われ、3枚のガラスと2層の空気層から成るトリプルガラスの窓を採用。断熱性能が低い家だと、窓から冷気が入るため窓辺が冷えがちですが、ニセコ ボッカ内は窓の近くも暖かです。ニセコ ボッカの断熱等級は6相当なので、断熱等級7のモクラスニセコA棟はさらにその上をいく水準ということになります。

 断熱等級が高い省エネ基準適合住宅のほかにも、省エネ住宅と呼ばれる戸建にはいくつかの種類があります。

 一つは、長期優良住宅です。その名のとおり、長期にわたって良好な状態で住み続けられる家を指し、「居住環境」「住戸面積(75平方メートル以上。1階の床面積が40平方メートル以上)」「省エネルギー性」「劣化対策」「耐震性」「維持管理・更新の容易性」「維持保全計画」「災害配慮」の8項目で条件をクリアすると認定されます。断熱等級が5以上であることなどが、省エネルギー性の認定基準になります。

省エネ物件は
補助金や減税の対象になる

 満たすべき要素が多いことから、普通に家を建てるよりも5~10%程度は建築費用が高くなりますが、光熱費が安くなるばかりでなく資産性を維持でき、しかも減税や補助金を受けられ、地震保険の保険料割引もあるため、長い目で見ればお得でしょう。

 CO2の排出量を抑制する低炭素住宅も、省エネ住宅の一種。省エネ性能が高いだけでなく、屋上緑化などのヒートアイランド対策をしていたり、雨水処理システムを導入していたりすることが認定条件となっており、やはり自治体からの補助金が受けられる可能性があります。

 そのほか、最近よく聞かれるようになったのがZEH(ゼッチ)住宅です。ZEHとはnetZeroEnergyHouseの略で、断熱・省エネとともに、太陽光発電などでエネルギーを作る(創エネ)ことによって、消費エネルギー量を差し引きゼロにする住宅のこと。2030年から、新築住宅はZEH住宅が標準となる予定です。