日本人の睡眠時間は「外れ値」
だからこそ伸びしろがある!?
平均睡眠時間が6時間20分で最も短い日本は、多くの国々が集まっている座標からは外れています。このようなデータを外れ値といいます。日本は分布上、睡眠時間が短い割には生産性が高いという特徴があるのです。その特徴は国民として誇らしいものですね。

日本は外れ値ですし、ちょっと強引で科学的ではありませんが、仮に諸国と同じ一次相関関係を当てはめれば、平均睡眠時間を1時間延ばすだけで、1人当たりGDPが世界一高いルクセンブルクを抜いて、この図の枠外に躍り出ます。ルクセンブルクも外れ値なので、同じく外れ値の日本にも期待が持てます。
もちろん、この図でわかることは、あくまで平均睡眠時間と1人当たりGDPが多くの国において相関することのみで、睡眠時間が長いから生産性が高いのか、生産性が高いから睡眠時間が長いのか、それとも単なる偶然なのかはわかりません。外れ値の日本の睡眠時間が延びると、どのような変化が起きるのかは、延びてみないとわかりません。
とはいえ、2つの項目に因果がなくても、明らかな相関がある場合には、どちらかの操作で一方が動くことが科学的に証明されています。
睡眠時間を延ばすとどうして生産性が高くなるのかわからなくても、やってみる価値はある、まさに、「果報は寝て待て」というわけです。