耳からの情報収集は得意だが
視覚情報の注意を欠く癒しタイプ

 癒やしタイプの子どもは、家族やグループの中で非常に大切な存在です。このタイプの人は、優しさにあふれ、周囲の人々に安心感を与えるため、自然と場の雰囲気を和らげる役割を果たしています。癒やしタイプがいることで、まるで潤滑油のようにチーム全体が円滑に動くようになります。

 しかし、問題は、癒やしタイプ本人やその周りの人々が、その価値に気づきにくい点にあります。さらに、癒やしタイプは耳からの情報収集が得意ですが、視覚情報に対する注意がやや不足しがちです。そのため、視覚系脳番地を強化することで、よりバランスの取れた情報処理ができるようになるでしょう。

 視覚系脳番地を鍛えるためには、次のような活動を日常に取り入れてみましょう。

(1)日常的に散歩をしたり、歩く距離を少しずつ増やしたりして、周りの景色を楽しむ
(2)旅行を通じてさまざまな景色や文化に触れることで、視覚から新しい情報を得る
(3)球技の部活動に参加し、視覚と体の連携を高めるスポーツを体験する
(4)部屋の本棚を整理して、目に見える環境を整える
(5)玄関の靴を揃えるなど、日常の小さな整理整頓を意識して行い、生活空間を視覚的に美しく保つように心がける

「可もなく不可もなく」に見えて
実は悩んでいるバランスタイプ

 バランスタイプの子どもは、可もなく不可もない性格のため、表面的には問題がないように見えることが多いです。しかし、親としては気づかないうちに、子どもが悩んでいたり、将来やりたいことが決まらず、漠然と日々を過ごしてしまったりすることが少なくありません。

 もう少し自分の意見や考えを強く主張したり、使命感を持って行動したりすればよいのに、いつの間にか淡々と物事を終わらせてしまうのがこのタイプの特徴です。そのため、バランスタイプは、特に思考力をもう一歩伸ばして、自分の考えをもっと鋭く磨くことが求められます。

 思考系脳番地は、15歳から16歳の時期に徐々に発達し始め、伸びやすくなるので、このタイミングを逃さずに鍛えていきましょう。

 思考系脳番地を鍛える具体的な行動習慣はたとえば、次のようなものです。