財政を毀損せずに
スピード感ある給付が可能

石破 バラマキというのは、何の政策効果もなくただただ現金を配ることを指すのではないかと思いますが、今回は33年ぶりの水準となる賃金上昇率となりながら、それを上回る物価上昇に見舞われています。これに対処しなければなりません。
一方で消費税減税については、私は当選1回の頃に竹下内閣の消費税導入を経験していますが、これは何のためだったかと言えば医療、年金、介護という社会保障の財源ですよね。これ以上財政を悪化させちゃならんという中で、物価高に対して取り得る施策とは何か。
また、現在はマイナンバーカードを取得されている方が8割、口座と関連付けておられる方々も5割に達していて、スピード感のある給付手続きが可能です。一方、消費税減税となると法律、システムを変えてとやっていたら、実施できるのは来年の秋ということになりかねない。
財政を毀損(きそん)せずに社会保障の財源を必ず守りながら、スピードを重視して本当に困っている方に届ける、ということを考えた時に、給付金という選択になりました。
国民・玉木代表の質問
「また現金配るのか」に対して…
増田 その給付金の財源は税収の上振れから出すとしていますが、どのようなお考えでそうなったんでしょうか。
石破 皆さんのご努力によって上振れした税収などを充てて、不足分は赤字国債を出すことなく、財政を毀損することがないようにしながら見つけていきたいと思っています。
池上 ただ、事前の党首討論の中で国民民主党の玉木雄一郎代表から「また現金配るんでしょうか?」と聞かれて、その時点では石破総理は政府で検討したということはないとおっしゃっていましたよね? でも、それから間もなく2万円、あるいは4万円を出すということになって、あの党首討論の話はどうなったんだろうと思いますよね。