全議員が参加する両院議員総会での
多数決で決めている

玉木 候補者選定や党の意思決定については役員会があり、最終的には全議員が参加する両院議員総会での多数決で決めていて、1年生議員からベテランまでが等しく一票をもって意思表明をしています。私や榛葉賀津也幹事長の主張でも、合意形成ができなければ通らない仕組みです。

 ただし今回の件を経て、候補者選定に限らず党の意思決定のルールをより明確にしていく必要性も感じました。当初は15人と小さな政党でしたが、その頃のままのルールで来てしまったことは反省点です。そこで浅野哲青年局長に指示をして、組織の規模に応じたガバナンスルールの策定に取り組んでもらっています。

増田 ガバナンス以前に、「この人を擁立した場合、世論がどう感じるか」の時点で判断がつくのではないかと思うのですが。

国民・玉木代表に直撃「他党の消費税減税案と何が違うのか」【池上彰・増田ユリヤ】Photo by Takahiko Hara

山尾さんは永田町では
能力も人脈も高く評価されていた

玉木 公認候補者はいろんなルートで来て両院議員総会で決めるため、私もまったく関わっていないこともあります。

 ただ、おっしゃった通り世の中がどう見るのか、特に今回反省しているのは現場で選挙を戦う都道府県連の地方組織の意見が、候補者選定時に考慮されていたかといえば、確かに不十分だったと思います。

 例えば山尾さんに関しては、永田町では能力も人脈も高く評価されており、その力を再び国政で生かしてほしいという思いが、私だけでなく党内にもありました。ただ、これはあくまで永田町の視点であり、地方組織や一般世論の目で見た場合には、数年前の週刊誌報道の方が印象に残っている。その感覚が意思決定に反映できなかったことは課題として残りました。

池上 参院選に向けた政策についてお聞きします。各党とも物価高を受けて消費税減税を掲げていて、国民民主党も消費税を5%に減税するとしています。他党と何が違うのですか。