防犯カメラの導入は賛否両論
抑止力にはなるか

 7月1日 熊本県玉名市の小学校で、弥山廉元教諭(27)が教室内で女子児童のスカート内をスマートフォンで動画撮影したとして懲戒免職処分に。犯行は複数回で「盗撮に興味があった」と供述。3月に逮捕、6月に罰金60万円の有罪判決を受けていた。 

 7月2日 勤務先の小学校教室に盗撮目的で入ったとして埼玉県所沢市立小学校教諭の斉藤維人容疑者(48)が建造物侵入容疑で逮捕。教室の棚に置かれた筆箱にスマートフォンがあり、校長らが盗撮映像を確認したが本人は「スマホを置き忘れた」「授業の様子を撮影しようと思った」と容疑を否認。この日、この教室での授業は受け持っていなかったという。

 7月2日 東京の成城中学・高校の教師・龍野洋介容疑者(45)が、児童買春の疑いで逮捕。100回くらい同様のことを行ったと供述しているという。

 発覚しているだけでこれだけあるのであれば、実態はいかばかりかという他ない。児童買春で逮捕された高校教師以外は、いずれも勤務先の学校で犯行が行われている。

 子どもを狙う犯罪者にとって、自分のテリトリー内で犯行に及ぶのは容易いことだったのではないか。果たして有効な対策はあるのか。

 案として見られるのが、「研修」「防犯カメラ」「見回り」などである。

 研修はそんなもので防げるのかといった声もあるが、「同僚教師による怪しい言動を見聞きした際にどう対応するか」「被害に遭った児童・生徒からの聞き取り方法」「盗撮カメラの見つけ方」といった研修であれば意味があるかもしれない。ただ、激務と言われる教員たちがそういった研修を受ける時間があるのかどうか。

 防犯カメラについては、導入を支持する声と、プライバシー保護の観点から懸念する声の両方がある。犯罪抑止のために意味はあるかもしれないが、犯罪者は事前に防犯カメラの場所を確認しているであろうし、死角はどうしても生まれてしまうことを考えると、根本的な策ではない。見回りについても同様だ。