ウェーゲナーにより提唱された大陸移動が起こる以前にあったと想定される巨大な大陸「パンゲア(Pangea)」は英語で「パンジーア」と発音し、語源は「Pan(全ての)+gaia(大地)」である。「全米の」のPan-American、「全景」のpanorama(パノラマ)、古代ローマの「万神殿」Pantheon(パンテオン)などはギリシャ語源である。
chaos(無秩序)に対して、「秩序」や「整然とした配置」を意味するギリシャ語はkosmos(コスモス)であり、この語を「宇宙」の意味で最初に使ったのはピタゴラスであったと言われている。彼はエーゲ海東部のサモス島に生まれ、紀元前6世紀に活躍した哲学者であり、ピタゴラスの定理を発見した著名な数学者でもあった。
ギリシャ語のkosmosは13世紀に、秩序ある体系としての「宇宙」の意味でcosmos(カーズマスと発音)として英語に取り入れられている。cosmic(宇宙の)、cosmopolitan(国際的な)、cosmetic(美容整形の)、cosmetics(化粧品)などが同系語である。「秋桜」とも書かれる「コスモス(cosmos)」は、花びらが整然ときれいに並ぶ様子から名づけられたものだ。
海と陸の支配者ポセイドンにまつわる英単語
ティタン神族とオリンポスの神々との戦い「ティタノマキア」後、海と陸の支配者となったポセイドンは最高神ゼウスの兄で、ゼウスに次ぐ圧倒的な強さを誇っていた。三つ又の矛で自由に嵐や津波を起こし、地震で大陸を沈めるなど激しい気性を持つ反面、優しい性格も持ち合わせ、船乗りや漁師たちに多くの恩恵をもたらした。
海のニンフを喜ばせるためにイソギンチャク(sea anemone)、フグ(globe fish)、タコ(octopus)など様々な生き物を造っている。「ニンフ(nymph)」とは森や、川、山、海などに住む少女の姿をした妖精(fairy)で、男性を嫌い、子どもや女性の守護的な存在で、しばしば「美少女」の意味でも使われる。nymphetは「性的魅力のある美少女」。