続けるために「食べながら痩せる」
食事の“質”を上げよう

 極端な食事制限は、一時的に頑張れたとしてもずっと続けることができません。その制限を止めると、元の体重か、それ以上になってしまうこともあります。40代以降は、食事の量を減らすよりも“質”を上げることが大切です。

 朝食は、炭水化物とタンパク質を意識することで、1日のエネルギー源となり、代謝アップにつながります。例えば和食なら納豆ご飯+豚汁、洋食ならハムエッグトースト+ヨーグルト、といった具合です。

 昼食は、外食であれば、焼魚定食や生姜焼き定食など主食、主菜、副菜が揃う定食屋がベストです。コンビニで買う場合も、おにぎりにカップラーメンなどの炭水化物の重ね食べはNG。牛丼+味噌汁、サンドイッチ+野菜サラダなど、不足しがちな野菜や海藻類が取れる組み合わせを考えましょう。

 夕食は、主食の炭水化物は控えめにして肉、魚、野菜、きのこ類、海藻類などをバランスよく摂取しましょう。

 お酒や甘いものを夕食時や夕食後に取る方は、一度、どんなものをどんな時間に飲食しているかを書き出して把握し、量や質を変えていくとよいでしょう。

 ビールを焼酎やハイボールなど糖質ゼロのものに変える、スナック菓子はチーズやナッツなど栄養価が高いものに変えるなど、「置き換え」を意識すると、負担が少なく質を上げることができます。

 また、ぜひ運動は取り入れたいところですが、「運動する時間がない」と嘆く声をよく聞きます。ジョギングしたりジムに行ったりしなくても、日常生活で活動量を増やすことはできます。

 歯磨きしながらかかとの上げ下げをする、電車で座らずに立つ、階段を使う、なるべく大股で歩く、姿勢を正すなど、普段の生活でできることを取り入れていきましょう。

「なかなか痩せられない」と、相談に訪れた男性Aさん(54歳 事務職)の体験談をご紹介します。

 Aさんは朝ご飯を食べない生活を続けていました。その習慣を変え、毎朝おにぎりと味噌汁を食べるようにしたら、自然と昼食と夕食の量が減り、ドカ食いが減りました。また、しっかり3食取るようになったことで、お菓子や甘いものに手が出ることも激減。いいことづくめです。

 仕事はデスクワークですが、スタンディングで仕事をするように変えました。さらに、お風呂の後に10分間のストレッチを日課にしたら、2カ月で3kgの減量に成功。お腹周りはマイナス5cmを達成しました。

 無理なく続けられることを選び、実行したことが結果に結びついたと分析しています。おなか周りがスッキリしたことで、Tシャツ姿にも自信が持てるように。今年の夏を満喫したいと話していました。

 40代以降でも、無理なく取り入れられることを続けていけば、理想の体型を目指すことは可能です。夏本番に向けて、まずはできることから始めていきましょう!