ユーザーの9割近くはZ世代!BeRealが若者に支持される理由
BeRealのMAU(月間アクティブユーザー数)は、2025年6月時点で500万人です。2019年時点で3300万人と発表されており、その後もユーザー数を伸ばしている写真共有SNS「Instagram」と比べるとまだ少ないのですが、圧倒的なZ世代率の高さが特徴的です。BeRealによると、Z世代(14歳~27歳)がユーザーの87%を占めています。

BeRealはなぜこれほどまでに若者の心を惹きつけているのでしょうか。
ひとつは、BeRealのゲーミフィケーションです。「投稿したいときに投稿できない」「加工した写真は投稿できない」「インカメラとアウトカメラで撮影するので取り繕えない」という制限のなかで、いかに仲間から人気を得られる投稿をするか、2分間で知恵を絞らなければなりません。
BeRealはつながっている人だけに共有するアプリなのですが、うまく撮影できたBeRealはInstagramやTikTok、Xにも投稿され、仲間以外にも公開されます。TikTokで「#ビーリアルガチ勢」や「#BeReal」というハッシュタグを見ると、構図やポーズを工夫して撮影している学生たちの投稿が見られます。短い動画も撮れるため、スマホを投げて回転する様子を撮影し、静止画になる瞬間に決めポーズを撮る「投げリアル」も流行しました。
同じ時間を共有する楽しさ
また、同じ時間を共有する楽しさもBeRealならではです。他のSNSでは自分たちの都合の良い瞬間しか投稿しませんが、BeRealでは時間軸での投稿になります。自分がまだベッドでゴロゴロしている時間に、友人はファーストフード店で食事をしていたり、他の友人はバイト中だったりと、仲間の今を知ることができます。知らない一面を知ることもあり、より一層親しくなるきっかけになることもあるでしょう。
2019年頃、位置情報を共有するアプリ「Zenly」が若者の間で大流行しました。2023年に惜しまれながらサービスを終了しましたが、Zenlyはリアルタイムで友達の居場所を確認できる点が若者に支持されていました。BeRealも同様に、離れていてもアプリでつながっていることでの安心感や喜びが人気につながっていると考えられます。