自分を世の中に伝える重要性が高まっている

佐々木圭一(ささき・けいいち)コピーライター/作詞家/上智大学非常勤講師 上智大学大学院を卒業後、97年広告会社に入社。後に伝説のクリエーター、リー・クロウのもと米国で2年間インターナショナルな仕事に従事。日本人初、米国の広告賞One Show Designでゴールド賞を獲得(Mr.Children)。アジア初、6ヵ国歌姫プロジェクト(アジエンス)。カンヌ国際クリエイティブアワードでシルバー賞他計3つ獲得、AdFestでゴールド賞2つ獲得、など国内外51のアワードを獲得。郷ひろみ・Chemistryの作詞家としてアルバム・オリコン1位を2度獲得。twitter:@keiichisasaki

佐々木 引っかかってくる人って、やっぱり若い人が多いですか。それとも、そんなことはないんですか。

村上 基本は若い人ですね。ただ、文化的には、あまり年齢とか関係ないじゃないですか。むしろ、やっている人は心が若い、という感じでしょうか。年齢がいっている人でも、十分活用しているし、適応している人もいるな、と感じていますね。

佐々木 僕のツイッターのフォロワーを見ていても、若い大学生や、新社会人とかが比較的多いんですよね。ただ、逆に30歳以上でつぶやいている人というのは、濃い人たちかもしれない。

村上 そうですね。若い人はトレンドというか、みんながやっているからとか、メールやLINE感覚でツイッターをやっている人が多いですよね。その意味では、30代の人たちって、やる意味を見出してやっているという感じはありますね。

佐々木 なるほど。

村上 わざわざやっている、ということです。つぶやいて何を楽しんでいるんだろう、と同世代の他の人は思っているのかもしれませんけど、やっぱりメリットを見出しているんだと思うんです。
 SNSもそうですけど、個人発信みたいなことの魅力というか、意味に気づき始めている人は増えているんじゃないかと思うんです。
 終身雇用がなくなったとか、組織の人間であっても個人として何ができるのかが問われているとか、なんとなくそういうことは、みんな感じ始めているわけですよね。

佐々木 そうですね。会社にずっと頼り続けるのは難しくなってきていることや、そうすることが幸せであり続けることとは無関係なことだ、みたいなことはどんどん明らかになってきているかもしれない。
 親の世代は、頑張ってポジションが上に上がって、車もいい車になっていって、いつか一軒家を買って、みたいな文化があったと思うんです。でも、今はそういうのは、どんどんなくなってきている。

村上 ほぼ破綻しちゃった、くらいな。

佐々木 だから、自分自身を世の中にどう伝えていくのか、みたいなことの重要性は、みんな肌で感じ始めているんじゃないかと思うんです。

村上 そういう感じはしますよね。