金利上昇「衝撃度」ランキング!【26業界】苦しくなる企業はどこ?#14Photo:Copyrights @ Arijit Mondal/gettyimages

先端技術の開発競争が激しく、研究開発や設備投資のために借金が膨らみがちな電機メーカーにとって、借換金利の上昇は大きな経営リスクとなる。特集『金利上昇「衝撃度」ランキング!【26業界】苦しくなる企業はどこ?』の本稿では、2年以内に返済・償還を迎える負債の借換金利が1%上昇した場合、足元の利益をどれだけ押し下げるかを独自試算した「金利上昇衝撃度」で、電気機器業界62社のランキングを作成した。(ダイヤモンド編集部 井口慎太郎)

家電から半導体、重電機器まで
研究開発と工場投資が重い電機大手の試練

 電気機器業界では世界的な先端技術の開発競争を勝ち抜くため、巨額の研究開発投資や工場の設備投資が欠かせず、有利子負債は膨らみがちになる。

 生成AI(人工知能)ブームでデータセンターに使われる配電制御機器などインフラ設備は特需に沸いている。恩恵を受ける企業も少なくないが、決して楽観視はできない。エネルギーコストの増大や原材料価格の高騰が、各社の採算を圧迫しているためだ。

 2026年6月には政策金利が1%程度まで引き上げられ、市場では9月の日本銀行の金融政策決定会合で追加利上げが決まるとの観測も出ている。

 利上げはまず、返済期限の短い借り入れの金利上昇につながる。さらに、9月1日には長期金利が一時3%まで上昇し、約30年ぶりの水準となった。日銀による追加利上げ観測に加え、高市政権の財政運営への警戒感も背景にある。長期金利の上昇は返済期限の長い借り入れの金利押し上げにつながる。

 金利の上昇は、電機メーカーを含む事業会社の利払い負担を重くする。ただし、その影響が直ちに全面的に表れるわけではない。借入金の返済期限や社債の償還期限が到来し、企業が新たな条件で借り換える際に、金利負担は段階的に増えていく。言い換えれば、返済・償還期限の近い借入金や社債を多く抱える企業ほど、足元で金利上昇の影響を受けやすい。

 ダイヤモンド編集部は、決算期末時点で2年以内に返済・償還を予定する有利子負債を対象に、借換時の金利が1%上昇した場合の利払い負担増加額を試算した。さらに、その金額が直近3期の平均営業利益に占める割合を算出し、利益への圧迫度を示す「金利上昇衝撃度」としてランキングを作成した。

 次ページでは、電気機器業界の企業を対象とした金利上昇衝撃度ランキングを掲載した。5位には半導体大手のロームが、4位には経営再建中のシャープがランクインした。京セラやルネサスエレクトロニクス、安川電機などの大手は何位に入ったのか。そして、衝撃度40%を超えて1位となった大手企業はどこか。次ページで明らかにする。