お父さんに伝えたい思春期の子育て

「お父さんの会」では、カウンセラーによる思春期の子育てについての講演もありました。
 同じような問題を抱えている方もいらっしゃるかと思いますので、そのときのメモをご紹介します。

●思春期には、同性間では「同じであること」が大切に思え、自分と違う友達とは距離を置きたくなる。一方、異性とは違いを感じ距離を取るようになる。そのため、お父さんとも距離を置きたくなる。

●テンションが高く元気に見える子も、実はそれを演じていることもある。一緒にいる友達と気が合っているとは限らず、ひとりでいるのが不安で、無理をしていて疲れてしまうこともある。

●音楽を聴くなど好きなことをしているとき、親は「そんなことに夢中になるなら、もう少し勉強してくれたら」と思うかもしれないが、好きなことがあることが支えになったり、友達との接点になったりしていることもある。

●「そんなこと」と、責めるような言い方をすると、隠れて熱中するようになることも。親には理解しがたいことでも、「どこに興味をもっているの?」と質問するなど、家庭内でオープンにしておくことで、隠れてやりすぎることが避けられる。

●帰りが遅いとき、「なんで遅い!」と、いきなり叱って親の気持ちが伝わることもあるが、反発だけが残ることもある。「心配した」という気持ちが伝わるような叱り方を(これは、Iメッセージといって、「私は心配だ」と主語を自分にして伝えることがコツです)。

●反抗期は、コミュニケーション力をつけていくうえでも大切な時期。「いい子」が親にとっての「都合のいい子」になっていくと、自分の感情を抑えて人に合わせすぎるようになってしまうことも。「嫌!」というのも大切な気持ち。子どもが感じたことを受け止めることが大切。そうすることで、友人にも自分の気持ちを伝えられるようになっていく。

●娘が思春期のとき、母親は更年期の前後。母娘は一緒にすごす時間が長く、ぶつかることもある。そんなとき、母親の気持ちを聞いて、サポートするのも父親の役目。

●親として子どもを叱ることは当然だが、感情的になって言いすぎたら謝ることも大切。そうした姿を子どもが見ることで、失敗したら潔く改めるというロールモデルにもなる。

●親に大切なのは「質問力」。話をさえぎらず、ひたすら聞く。子どもに、「どうして親御さんに相談しないの?」と聞くと、「だって、聞いてくれないから」ということも。

 思春期は親から離れ、ひとりの人間としての人格が育つ時期です。そのなかに、だからこそ、反抗期も含まれるのです。

 これまで親の言うことを聞いていた子が、いちいち口答えするようになれば、親にとってはショックでしょうが、それは自分の意見を表現できるようになった成長の証でもあります。

 幼い子どもを危険から守るために、「禁止」や「命令」の言葉で育ててきたスタイルを変える必要に迫られるのも、思春期の子育ての特徴です。

 次回は11月29日更新予定です。


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