「今日は午後から大事なプレゼン、なのにどうしても集中力が出ない」「午後の会議中に猛烈な睡魔に襲われる」そんな経験はありませんか? その一方で、午後もバリバリと仕事をこなす人。この違い、実は、ランチメニューの選び方にあったのです!

たかがランチ、されどランチ。
大事なプレゼン前に選んじゃいけないメニューは?

「午後は大事なプレゼンがあるから、大盛りご飯で気合いを入れよう!」
「お腹がいっぱいになると眠くなっちゃうから、今日のランチはぬきで」

 どちらもついついやってしまいそうなビジネスパーソンの行動です。でも、この選択、間違っていることをご存じですか? リーダーになるためのランチなんて、ちょっと大げさでは?と思うかもしれませんが、実はランチの選び方ひとつで、午後の集中力が大きく左右されてしまうのです。今回は、シチュエーションによってランチを上手に選ぶ食事学です。

 ランチの後に眠くなる、集中できなくなる大きな原因のひとつとして、「食後に血糖値が異常に低くなっている」可能性があります。

 同僚と一緒に、パスタやカツ丼、うどんにカレーライス大盛り、デスクに座っておにぎり2つにパン1つ……誰もが心当たりのある「ランチシーン」ですよね。しかしこの食事スタイルが実はとっても危険。前回お話しした血糖値とインスリンの関係でもおわかりのように、ここに上げた食事スタイルは、すべて「食べたときに血糖値を急激に上げ、それをインスリンの働きで急降下さてしまう」メニュー。そのせいで眠気やだるさで集中できないといった症状が現れることがあるのです。この事実は、すでに今から90年ほど前の1924年にアメリカの医師、シーレ・ハリス氏が異常な低血糖とそれに伴う症状についての論文を発表しています。

 つまり、例にあげたようなおにぎりやパン、パスタやカツ丼など消化しやすく血糖値の上がりやすいメニューをついついランチで選びがちな人は、食後に血糖値が急激に低くなり、その結果、大事なプレゼンの最中に眠気に襲われたり、集中できなくなる可能性が高くなる可能性が大、なのです。

 では逆に、空腹の状態なら集中力も高まるのでは?と思われるかもしれません。しかし、こちらにも意外に知られていない落とし穴があるのです。