もっともシンプルな情報整理は紙の資料のスクラップ。チラシや記念品、新聞の記事や書評、本の帯などを貼って集め効果的に活用する技術を、シリーズ50万部突破の『情報は1冊のノートにまとめなさい[完全版]』から、6つ厳選して紹介する。
ポイント1
「とりあえず貼る」だけでも行動と状況がわかる
最終回で紹介するのは「資料」をどうノートに入れるかです。
まず、どんな資料を取っておくのか。書類などの資料は「迷ったら貼る」が原則です。本書のノート方式は、「代替わり」のおかげで容量は無限ですから、多少、不必要な資料を貼り付けてしまってもまったく問題ありません。むしろ「貼るか貼らないか」と悩んでいる時間がもったいない。あまり考えず、パッとその場で貼ってしまいましょう。
たとえば、ランチを食べたお店のショップカード、お土産にもらったお菓子に入っていた説明書き、弁当の値札シールなど、日常生活で手に入るものは、片っ端から貼ってみる。こうすることで、あとで読み返したとき、その日の行動や状況がよくわかります。
また、アイデアメモの前後に貼ってあれば、メモを書いたときの状況もよくわかります。さらに、「なんとなく気になるから、一応取っておこう」とノートに貼ったものがあとで役立つということは、これまでに何度か経験しています。
将来どの情報が必要になるかなんて、実際、ほとんどわからないのです。難しく考えず「迷ったら貼る」を心がけましょう。書くのは面倒という人ほど、「紙もの」を片っ端から貼ることを試してみてください。
日常生活で触れるあらゆる紙ものは「資料」と考えるようにしましょう。レシートやチラシ、ショップカード、パンフレットなども「資料」と考えます。仕事中、おもしろい本がありそうなブックカフェを見つけたら、メモの代わりにショップカードをもらっておく。こうすれば、「○○駅前にある△△というお店で本を探す」と書く手間が省けるし、メモしようと思ったまま忘れてしまうこともありません。
もらったショップカードは、家か会社に戻った段階で、糊でノートに貼り付け、「行った」と書いておけばいい。たったこれだけのことで、店の名前も地図も定休日もノートに記録できるのです。
糊で貼るのは面倒くさそうに感じるかもしれませんが、やってみれば意外におもしろいものです。書くとか入力するのとは違う、「工作」的な手の動かし方がいい刺激になります。