先週は、今話題の“エコポイント”について調べてみた。今回は、大手家電量販店がこぞって付けている“ポイント還元”について、おトクな使い方をチェックしておこう。この夏のボーナス商戦で家電やIT製品を買おうと思っている方は、参考にして欲しい。
すでにご承知かと思うが、まずはポイント還元の仕組みについておさらいしておこう。
ポイント還元とは、店頭に掲げられているプライスカードの価格に加え、ポイントを付けて他の商品を買えるという仕組みだ。
販売価格1万円(10%ポイント還元)
このように表示されていたら、財布から出す金額は1万円であり、専用のポイントカードに1000円分のポイントが貯まることになる。
ポイント還元と値引きは混同されがちで、僕も専門誌には細かな説明をせずに10万円(10%ポイント還元)と書いている。知らない方が読むと、9万円で商品が手に入るように感じるが、実はそのお店で1000円分の商品が買えるだけで、値引きとは意味が根本的に違う。
実はここに、「勘違いしやすい仕組み」がある。
たとえば、1万円の商品に1000円分のポイントが付いていたとしよう。商品の利益率が2割なら、実は販売店の出費は800円となる。また、現金とは違って同じ店でしか使えないので、顧客の囲い込みにつながる。
話は細かくなるのだが、さらにポイントで商品を購入した場合には、ポイント還元が付かないというルールがある。1万円(10%ポイント還元)の商品をポイントで購入すると、手元のカードから1万ポイント減るだけで、新たなポイントは付かない。
結果的に販売店の負担はさらに少なくなることになり、とてもよくできている仕組みなのだ。
単純な話だが、10%の値引きと10%のポイント還元では、前者のほうが「間違いなくおトク」である。ポイントより現金値引きを掲げているケーズデンキのような店は、ユーザーにとってはおトクなのだ。