本日のテーマは、緊張状態が続く「ロシア・ウクライナ問題」です。新聞やニュースを見ても、「ロシアが悪いことをしているの?」「どうしてアメリカが口を出すの?」「ウクライナってどんな国?」という疑問が出てくるのではないでしょうか。詳しく見ていきましょう。
ロシアとウクライナ。
両国にはどんな歴史があったのか?
ロシアとウクライナは、もともと「ルーシ」という同じ民族でした。ギリシアのキリスト教(ギリシア正教)を受け入れ、文化的にはヨーロッパの一員なのです。しかし「ルーシ」は、モンゴル軍の侵攻によって破壊されてしまいます。
その後、黒海沿岸の草原地帯ではコサックと呼ばれる「武士団」が成長し、モンゴル支配を脱すると、西の隣国ポーランドの保護下に入りました。これがウクライナです。
北方では、モンゴル支配を脱したモスクワの政権――ロシア帝国が強大化します。このロシア帝国がポーランドを滅ぼし、ウクライナも併合してしまったのです。
ロシア革命に乗じて一時、独立したウクライナでしたが、ソ連(共産ロシア)によって再征服されます。スターリンはウクライナに輸出用穀物の供出を強制し、外貨を稼ぎました。この結果、ウクライナでは数百万人が餓死する大飢饉が起こります。