3. 「提供できる価値」
あなたの会社とあなたがお客様に提供できる価値は何か、を書きます。コスト削減額など具体的な数字を含めて書きましょう。
4. 「競争優位点と訴求ポイント」
競争のない商談案件は、ほとんどありません。お客様はつねに、複数の選択肢を比較検討しているものです。ですから、競合他社と比べて優位な点を見つけ出し、それをお客様にわかりやすく説明する必要があります。
あなたの会社やあなたにとって有利な点が明確になったら、あなたの土俵で勝負できるようポイントを洗いだしましょう。当然ながら、自分に有利な土俵で競合他社と戦うと、勝率が高まります。
5. 「提案・契約の問題点」
どんな商談案件でも、提案・契約に向けて必ずなんらかの問題を抱えています。
ところが、ここが空欄のままという営業マンが少なくありません。それは、問題点がないからではなく、多くは担当営業マンが問題点を理解できていないためです。ですから、ここが空欄のときは、リーダーが同行訪問するなどして再確認してください。
6. 「今後の活動と戦略」
ここには、「誰が、いつ、何を行うのか」をまとめます。
たとえば、決裁者は、価格については安さを追求するより予算内であればよしとしていて、それよりむしろ導入時期を厳守できることを選定の最重要ポイントとしている、とします。ですから、「システム開発責任者が、導入時期までに開発することをお客様の情報システム部長に約束するといった条件下であれば、10月30日に契約できる」など、お客様の期待に響く条件をより詳細に詰めてください。
7. 「営業活動上の要望」
いよいよ最後です。
ここには、契約締結のために、お客様側にどのような要望があるのか、を書きます。安易に書かれがちなのは「値引きの社内承認」という要望ですが、お客様の満足度を上げるために何が必要か、もう一歩踏み込んで考えてみて下さい。たとえば「お客様の動機」「提供できる価値」「競争優位点」「提案・契約の問題点」などについて、一つひとつを点検して書きます。要望が明確な案件ほど、成約の確率も高いと言えるでしょう。
特に、おろそかにされがちなのが、5. 「提案・契約の問題点」と7. 「営業活動上の要望」の2つです。この2点を、営業リーダーが一緒に考えて事前に準備・解決できれば、成約率は驚くほど上がります。