購入の道筋を示す存在、
それが営業マン

「いくら考えても、将来のことはわからないのだから、考えるのはやめよう」「購入するのをやめよう」と、思考を止めてしまいます。このように第1段階で迷っているお客さまに対して、購入の道筋や考え方のポイントを示すのが営業マンの仕事です。

「こういうポイントを考慮しておくと、見えてくるものがあります」
「この情報を集めておくと、タイミングを逃しにくいと思います」
「こういう情報を参考にしてみると、景気動向をつかみやすいかもしれません」

 たとえば、目の前に険しい崖がそびえているとき、多くの人が立ち止まり、引き返そうとします。ですが、プロのクライマーが「このルートを通れば、はじめての人でも、安全に山頂を目指すことができる」と教えてくれたなら、「じゃあ、進んでみようか」と一歩を踏み出せるはずです。

 営業も同じです。迷って立ち止まっているお客さまに、購入までのルートを示す存在、それが営業マンです。
(拙著、『トップセールスには、なぜ「いいお客さま」が集まってくるのか?』より)

 プロとしての情報を与え、将来への漠然とした不安を取り除く。そうすれば、止まっていた思考が再び動きはじめることがあります。営業マンは、中止や延期を少しでも減らすためにも、お客さまへの情報提供を心がけなければならないのです。