「いろいろ考えたんですけど、買うのはまた今度にします」。営業マンであれば、お客さまからこうした言葉を聞いたことがあるはずです。本日のテーマは、「なぜお客さまは迷い、そして購入をやめるのか」です。購入を思い止まったお客さまとどう接すればいいのでしょうか?
お客さまは「二度」迷う!
商談が延期や中止になる理由
お客さまは、商品の購入を決定するまでに「二度」迷います。
たとえば、住宅の購入であれば、「買うか、買わないか」をはじめに検討し(第1段階の迷い)、買うと決めた後で、「マンションを買うか、戸建てを買うか。マンションならどこのブランドを選ぶか。場所はどこにするか」などを具体的に検討します(第2段階の迷い)。
・迷いの第1段階……購入検討「購入するか、購入しないか」
・迷いの第2段階……商品検討/企業検討「どの商品を買うか、どこから買うか」
企業にしても「どの設備を導入するのか」の前に、「設備投資をするのか、しないのか」という第1段階の迷いが生じます。
多くの営業マンは、お客さまが「二度迷う」ことに気がついていません。会社が用意している一般的な営業マニュアルは、第2段階にフォーカスしたものが多く、第1段階に対応するスキルを持っている営業マンは少ないと思います。
第2段階の悩みにしか対応できない営業マンは、案件を追いかけるしかありません。ところが、「購入すると決めているお客さま」「ニーズが高いお客さま」の数は多くありませんから、売上を伸ばすのに苦戦を強いられるのです。
第1段階で悩んだ結果、購入をやめるケースとして顕著なのは、「中止と延期」です。その理由を見ていきましょう。