それでは、“正統な”地中海式食事法とはどのようなものでしょうか。

 地中海の食事と聞くと、イタリア料理やスペイン料理のメニューが浮かぶかもしれませんが、残念ながらピッツアやラザニア、ハモン・セラーノあるいはイベリコ豚を食べるというわけではありません。「地中海式食事法」は、1960年代のギリシャのクレタ島とイタリア南部の伝統的な食習慣がベースとなった食事スタイルです。

 ギリシャ保健省と地中海式食事法の普及活動を行なっている米国のオールドウェイズの情報によると、“正統な”地中海式食事法は大体、以下のように定義できそうです。

1)毎日、野菜や果物、精製していない全粒穀物、乳製品、オリーブ油を食べます。乳製品は低脂肪タイプを。野菜や果物はできるだけたくさん食べます。全粒穀物は、日本人なら玄米ご飯がお勧めです。

2)週に数回、卵、魚介類および鶏肉などの家禽類、豆類、ナッツ類や種子類、イモ類を食べます。最近の研究によれば、魚はたくさん食べたほうが良いでしょう

3)豚や牛のような赤肉料理は、月に1~2回程度、特別な日にだけ食べます。ただし通常、ソース、豆やパスタ料理に、より美味しくする目的で“少量”の肉を加えることはあります。

4)赤ワインを適度に飲みます。食事と一緒に、男性はグラス2杯、女性はグラス1杯までが適量です。ただしこれは必須要素ではありません。

5)精製された砂糖や穀物、オリーブ油以外の脂肪はほとんど食べません。

まずはできることから、
そして食事を楽しむこと

 まずは、できることから取り入れてみてはいかがでしょうか。これまでの研究でも、少しでも実行する要素が増えて遵守度が高まれば、その分だけ恩恵も増すことが明らかです。例えば、お肉を食べる回数を減らすとか、オリーブ油の代わりにやはり健康に良い脂肪が豊富なキャノーラ油を使用するという方法も考えられます。

 実行はお早めに。先送りをしていると健康診断の結果に「マンマ・ミーア!(なんてこった)」と叫ぶことになるかもしれませんよ。

 最後に「地中海式食事法」には、重要な要素として、「家族や友人とともに過ごす楽しみとしての食事」があります。良い人間関係と生活を楽しむことが、カラダとココロの健康に役立つことは“科学的に実証済み”です。