このスライドを「視線誘導」の観点から改善してみます。
まずは、行頭に「(1)、(2)、(3)……」と番号を振るという手立てが考えられますね。
番号が振ってあれば、「こちらの(6)をご覧ください」と誘導できます。

しかし、そもそもは箇条書きが10行以上にわたっていることが問題です。
人間が直感的に把握できる数は3〜5程度ですから、1つのスライドに表示する情報量を減らしたほうが、視線誘導をするうえでは望ましいのです。

だとしたら、スライド自体を複数枚に分割するほうがベターでしょう。

なぜ「オジさん」を見てしまうのか…<br />トッププレゼンターに学ぶ「視線誘導」

100人の聞き手が同じスライドを見たとき、全員の目線が迷わずに同じところに行くデザインになっているか。

スライドを作成するときには、そこで「視線の迷い」が生まれる余地を徹底して排除していくべきなのです。

[図版:黒岩二三(Fomalhaut)]