プレゼンの骨格を決める
「A4一枚」シナリオ術

「でも、そもそもどうやってシナリオを考えればいいの?」「具体的な手順を知りたい!」という方も多いと思いますので、ここで私がベストだと考える方法を少しだけお教えしましょう。

「よし、プレゼンの準備をするぞ」というとき、みなさんはいきなりPowerPointを立ち上げていませんか? 正直なところ、それはおすすめしません。
PowerPointというのは、あくまでもスライドをつくるためのツールであり、シナリオをつくるためのものではないからです。

プレゼンのシナリオをつくるとき、まずやるべきことは、全体の流れを「文章」のかたちで書いてみることです。
つまり、PowerPointの前にまずWordを起動していただきたいのです。

このとき、重要なことが2点あります。

1つめは、必ず「接続詞」を使って文章にするということです。
もう1つは分量で、必ず「A4用紙1枚」で内容をまとめるということ。
(「なぜなのか?」という点については、書籍をご覧ください)

この1枚のA4用紙がプレゼンの骨格シナリオとなります。

これをもとにしながら、持ち時間や聞き手の状況に合わせて、内容を派生させていき、それを説明するのに必要なスライドを作成していきます。
コツとしては、「接続詞」のところで文章を分割し、それぞれスライド1枚に落としていくようにしましょう。

この作業があるだけでも、プレゼン全体の「目線」のブレをかなり防げますよ。

[図版:黒岩二三(Fomalhaut)]